“電話するだけの簡単なお仕事”のために集まった墓地でサルサが依頼人に電話をすると、教えられたのは古びたプレハブだった。人気のない怪しい雰囲気にトリハダがヤバイ場所に誘導されていると言い出すが、いつものことなので誰も真剣に取り合わなかった。窓やドアのガラスが目張りされ、外の様子が一切わからないプレハブに入るとモモが依頼人からの注意事項として”相手の気持ちを静める”ことと”決して怒らせない”ことを挙げる。注意事項を聞いて苦情に応えるコールセンターの仕事かとサルサは考えたが、ワンちゃんは何の商品に対しての苦情でどう対応すればいいのかと不安を表す。そこへ今時使われていない黒電話が鳴り、その音に異常に驚いたワンちゃんを無視してサルサが電話を取った。電話の相手の男は”家が火事になって全身火傷した、責任を取れ”と捲し立てる。状況を掴めていないサルサは冷静に話を聞くが電話の声は時々かすれ聞き取り辛く、とりあえず謝ることしかできない。他の2台の黒電話も鳴り、トリハダとワンちゃんが話を聞くがそれぞれの電話に共通点がなく途方にくれる。一旦すべての電話が切れると突然、ドアが叩かれた。電話の相手かもしれないとトリハダは無視することを提案するが、ワンちゃんが空気を読まずドアを開けてしまったのでトリハダが外に出て確認するが誰もいない。不可解な状況から電話の相手の言葉から得た情報をスマホで検索したトリハダは電話の相手が1年前に死んでいることを突き止めた。再度電話が鳴り、それぞれ対応するが相手が死者だったとしてもなんと答えていいかわからないため、電話の相手を怒らせてしまう。それぞれの電話が切れた途端再度ドアが音を立て、閉めたはずの鍵が開いた。驚いている4人をよそに、入ってきた住職は探し物を見つけて出ていこうとした。それを止めて依頼内容を問い質すと、恐怖に震えながら住職が死者からの電話だと答えた。だが黒電話なら”混線”の可能性もあるとモモが言い出し、一旦落ち着きを取り戻した。そこへかかってきた電話を”混線”なら怖くないとワンちゃんが取る。ワンちゃんは優しく応え、電話を切った。その直後ワンちゃんのスマホに非通知で着信が入り、出てみると今切った電話の相手と同じ声であった。スマホのデジタル回線で”混線”はありえないとモモが指摘し、ワンちゃんは冷静さを失う。やっぱり死者からの電話だったと怯える住職は、電話の相手を起こらせたからと報酬を払わず一足先に逃げ出し、慌てて追いかける4人だった。